定量条件
刀が独自指標で全社を計算する。
- 有報に「光ファイバ」「光トランシーバ」「光電融合」「光通信」「光部品」「光デバイス」「光モジュール」「光コネクタ」「シリコンフォトニクス」「光配線」「光導波路」のいずれかを含む
AIデータセンターで需要が急増している光通信の製品を、すでに売っている会社を探した。刀は有報に光通信まわりの語を書く164社に絞り、AIが一社ずつ読んで、26社を支持した。
米光部品大手ルメンタムのマイケル・ハーストンCEOは2026年10月9日、東京で米ブルームバーグテレビの取材に応じ、光部品は2029年初めまで売り切れだと語った。一部の製品では、来年まで需要の約7割に応えられないという。AIデータセンターの需要に、供給が追いついていない。国内でもフジクラが2026年3月、光ファイバと光ケーブルの生産能力を最大3倍にする方針を決めている。
その先の技術として注目されているのが、光電融合だ。データセンターの機器の中では、まだ多くの信号が電気で流れている。電気は距離が長いほど電力を食う。電気と光を変換する部品をチップのすぐ近くに置き、電気で走る距離を縮めれば、消費電力を下げられる。米エヌビディアは2026年8月、この方式(CPO)のスイッチ「Spectrum-6」を生産・出荷していると説明した。NTTも、光エンジンを載せたスイッチ(PEC-2)を2026年度に商用化する予定だ。
では、光通信の製品を今売っている日本の会社はどこか。光電融合を掲げる会社は、どこまで来ているのか。刀で、有報から探した。
“光通信に使う製品・部品・材料を売っている会社を探したい。たとえば光ファイバーや光ケーブル、光コネクタ、光トランシーバーや光モジュール、光デバイス、通信用のレーザーや受光素子、シリコンフォトニクスやCPO(光電融合)など。研究開発の段階ではなく、すでに出荷や量産を始めている会社に絞りたい。”
有報に光通信まわりの語を書く会社に単語条件で絞り、この企業像を2つの問いにして英語で入れ、問いの順にAIに有報を読ませた。
刀が独自指標で全社を計算する。
AIが有報を一社ずつ読み、支持と反証を判定する。
問いは英語で入れ、上から順に判定した。
有報の文章を読み、26社を支持した。
164社の判定は、支持26社・要確認60社・反証あり78社だった。以下は、光ファイバー、光部品、材料、部品と装置の順に並べた26社。
「光ファイバケーブルについては、2026年3月に日米で合計最大3,000億円を投じ、生産能力を現状の最大3倍に拡大する方針を決定いたしました。」有報を見る ↗
「情報通信関連事業は、生成AI市場の拡大を背景にデータセンター向けの光配線製品、光ケーブル、光デバイスの需要が増加し、売上高は326,632百万円と103,356百万円(46.3%)の増収となりました。」有報を見る ↗
「〔インフラ〕情報通信ソリューション事業では、データセンタ関連製品の需要増加を背景に、高速大容量通信ネットワークの構築に貢献するローラブルリボンケーブルや、光通信に欠かせないコネクタ部品であるMTフェルール、通信速度の高速化に適したDFBレーザダイオードチップ等の高付加価値製品について、開発及び拡販を進め、売上の拡大を図ってまいりました。」有報を見る ↗
「光通信分野においては、生成AI技術の普及を背景に急拡大するデータセンター市場の需要を捉え、細径・高密度で効率的な配線敷設を可能とする製品の開発に取り組みました。」有報を見る ↗
「光ファイバー用プリフォームでは、世界トップレベルの品質を維持向上すべく、光通信分野での積極的な研究開発を進めています。」有報を見る ↗
「② 光部品・デバイス事業当事業においては、今日の情報通信に欠かせない光ファイバ通信機器や光モジュールに使用される「光部品」及び「光デバイス」を製造・販売しており、特に1995年より製造販売の高い信頼性(要求事項:最深8,000メートルの海底で25年間故障せず機能し続けること)が求められる海底ケーブルに使用される光アイソレータが中核の商品になります。」有報を見る ↗
「これによりデータセンター用の光コネクタや、光コネクタを製造する際に使用される光コネクタ研磨機や検査・測定装置の売上高が大きく増加することとなりました。」有報を見る ↗
「特に光トランシーバに用いられる光モニタの販売が北米において好調に推移したことで、売上高は6,356百万円と前期比で41.2%の増収となり、セグメント利益は1,754百万円と前期比で76.4%の増益となりました。」有報を見る ↗
「「Digital Communication事業」 光通信関連の光学デバイスは、AI用途等のハイエンド領域における次世代製品の量産は開始したものの、既存製品の大幅減少や新規製品の立ち上げ遅れにより、売上高は低調に推移しました。」有報を見る ↗
「光半導体では、データセンター向け光トランシーバー用製品や通信機器向け製品の需要が拡大したなか、歩留まりの改善に取り組み、出荷数量が拡大いたしました。」有報を見る ↗
「⑤ セミコンダクター・デバイス半導体・デバイス事業の事業環境は、パワー半導体の需要停滞が継続しましたが、通信用光デバイスの需要が堅調に推移しました。」有報を見る ↗
「波長1300nm帯でレーザ発振するため、データ通信用の光源として利用されています。」有報を見る ↗
「光コネクタでは、医療機器、ロボット等での使用に適した、光-電気変換用アクティブコネクタの開発や、通信インフラ、屋外画像伝送装置等への使用に適した光防水コネクタのシリーズ拡充開発を引き続き推進し、幅広いニーズに応えております。」有報を見る ↗
「光学モジュール・光デバイス関連製品においては、リニアバリアブルフィルタモジュールを開発いたしました。」有報を見る ↗
「(1) 電子・通信用機器事業……………主要な製品は、高周波電子部品(アッテネータ、スプリッタ、カプラ、スイッチ、フィルタ)、光関連・電子応用機器(光伝送装置、周波数コンバータ、アンプ、周波数シンセサイザ、デジタル信号処理装置、映像監視システム、各種試験装置)等であります。」有報を見る ↗
「当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社20社により構成されており、電気・電子産業を支えるエレクトリックワイヤーの全般と光中継システム等の伝送・放送機器及び電線ケーブル技術を応用した医療チューブ等の製品の開発・設計・製造・販売・サービスを主たる業務としております。」有報を見る ↗
「ケーブルテレビ関連機器の専業メーカーとして発展し、インターネットの興隆、光ファイバーを加入者宅まで届けるFTTHの普及といった時代の変化に適応し、センター設備、光伝送路、放送通信用端末等を総合的に取り扱うシステムインテグレーターとして実績を積み重ねてまいりました。」有報を見る ↗
「AIデータセンター内の光通信デバイスに使われるInP(インジウムリン)基板については、大口径化の需要に対応する開発に注力しています。」有報を見る ↗
「ミラーレスカメラ向け交換レンズの需要が安定していたことに加え、ウェアラブルカメラ向けレンズおよび光通信で使用される近赤外用偏光ガラス(CUPO)の販売が伸長しました。」有報を見る ↗
「イ ガラス偏光子の生産能力増強生成AIの拡大によりデータセンターで使用される光アイソレータ用途の当社製ガラス偏光子の需要は急増しており生産能力を増強いたします。」有報を見る ↗
「一方向のみ光が透過する光学部品である光アイソレータに搭載される単結晶です。」有報を見る ↗
「ガラスボール主に、光通信用、内視鏡、カメラをはじめとする光学レンズなどの用途として用いられております。」有報を見る ↗
「サーモモジュールは、旺盛な生成AIサーバー投資を背景に、関連する光トランシーバーメーカー向けの売上が増加、利益面でも大きく貢献しております。」有報を見る ↗
「現況において、当社グループは、半導体レーザーの市場セグメント、材料処理、医療、光通信、LiDARセンサー、ディスプレイと照明など様々な分野における主要な半導体レーザーメーカーと取引実績があります。」有報を見る ↗
「(売上高)売上高は、光学領域の自動車向けディスプレイ・カメラ、光通信をはじめとした光学部品向け装置や、半導体光学の光電子向け装置が好調であったことにより、前連結会計年度に比べ4.5%増加の33,861百万円となりました。」有報を見る ↗
「株式会社ファイ・マイクロテックは高速アナログICの設計開発・販売を行っており、特に光通信の分野で高い技術を有しております。」有報を見る ↗
なお、支持のうち、アバールデータは光ファイバーの伝送規格に対応した画像処理ボード、住友化学は開発中のInPエピウェハ、小松製作所は研究開発の欄にある光通信向けサーモモジュールの記述で、光通信の製品を売っているとまでは読めないため外した。要確認のうち、住友電工・三菱電機・HOYAは、有報に光通信製品の売上の伸びが書かれているため加えた。
詳細な結果を見る結果は2026年10月13日の時点のものです。定性判定には当時の有報を用いていますが、定量スクリーニングには最新の財務データを用いています。
まず、市場の大きさが違う。調査会社のMordor Intelligenceは、2026年の光電融合(CPO)の世界市場を約1.6億ドルと見積もる。一方、GMIは、データセンターなどで使う光トランシーバーの世界市場を2026年に約154億ドルとする。調べた会社は違うが、桁が2つ違う。
有報も同じことを示している。「光電融合」と書いた23社のうち、光電融合で売上や出荷が立ったと書いた会社はなかった。書かれているのは、開発や「期待」「目標」だ。一方、光ファイバーや光部品の売上は伸びている。住友電工の情報通信関連事業は46.3%、santecの光部品関連事業は41.2%、湖北工業の光部品・デバイス事業は15.0%増えた。
光電融合が本番を迎えるのは、まだ先だ。旗振り役のNTTは、IOWN構想のロードマップで、光電融合デバイスを世代ごとに進める。2026年度に商用化するPEC-2は、サーバーの棚どうしや、サーバーの中の基板どうしを光でつなぐ段階だ。そこからPEC-3、PEC-4と段階を踏んで、半導体のすぐそばまで光を近づけていく。最終段階のPEC-4の目標は2032年だ。
この記事に載せた会社のうち、光電融合を掲げる主な会社を並べた。
| 会社 | 今売れているもの | 光電融合の段階 |
|---|---|---|
| 住友電工 | 光配線・光ケーブル | 新技術を創出中 |
| フジクラ | 光ファイバケーブル | 技術の発展に貢献 |
| 精工技研 | 光コネクタ・研磨機 | CPOの技術開発 |
| 湖北工業 | 海底ケーブル用光部品 | 光デバイスを開発中 |
| 古河電工 | 光ケーブル・コネクタ部品 | CPO用コネクタを開発中 |
| 三菱電機 | 通信用光デバイス | 実装技術を開発 |
| オプトラン | 光通信向け成膜装置 | シリコンフォトニクスで売上の2割が目標 |
NTT、味の素、アドバンテストも光電融合を掲げるが、判定で外れた。NTTは光電融合デバイスを広める構想として、味の素はパッケージの材料として、アドバンテストは試験装置の開発として書いており、光通信の製品を売る側としては書いていないためだ。
複雑な仮説も、独自の銘柄選定も。刀が独自指標で企業を絞り込み、AIが有報を読んで定性条件を判定する。あなたが一社ずつ行っていた選定を、AIが日本株全体で実行する。
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